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現存:デト11-12 デト15-16 デト17-18
廃車:
クト1 クト2

京急事業用車の簡単な解説

※この解説の最終更新日:2014年4月1日

京急には事業用車としてデト11-12形、デト17-18形が在籍しています。
2011年3月まではクト1形がいましたが、1000形の廃車と同時に廃車になりました。

京急デト11-12形は1988年(昭和63年)に登場した事業用車です。この車両は1988年に
廃車された1000形(旧800形)のデハ1095、デハ1096の廃車発生部品を使用して製造され
ました。車籍は引き継いでいませんが、デト11-12形には種車のデハ1095、デハ1096の
製造年と同じ「昭和33年」という銘板が貼り付けられており、デト11-12形として登場した
年の銘板は「更新 昭和63年」となっています。

京急デト17-18形は1988年(昭和63年)に登場した事業用車です。デト15-16も同形式です。
デト15-16は1988年(昭和63年)に廃車された1000形(旧800形)のデハ1097、デハ1098、
デト17-18は1989年(平成元年)に廃車された1000形のデハ1017、デハ1018の廃車発生
部品を使用して製造されました。登場時はデチ15-16形でしたが、デチ17-18は2003年
(平成15年)、デチ15-16は2006年(平成18年)に荷台改造を行ったうえで現在のデトに
改造・改番されました。このうち、デト17-18は救援車として久里浜に配置されていま
したが、抵抗制御からチョッパ制御に改造後は定期デトとして使用されています。

京急クト1形は1990年(平成2年)に登場した事業用車です。クト2も同形式です。クト1は1989年(平成元年)に廃車された1000形のデハ1021、クト2は同年廃車されたデハ1022の
廃車発生部品を使用して製造されました。京急では唯一の制御付随車で、単独走行は
できません。そのため、走行する場合は1000形かデトの中間か後尾に連結して走行
していましたが、クト1形は2011年3月に全車廃車になりました。京急の新性能貨車では
デチ15-16形に続く廃形式となりました。

2011年8月30日現在クト1形全車が廃車されました。それ以外は残っています。

※固有の編成の呼称を“形”有から“形”無しへ変更しました。なお、“形”が付いている
場合は形式全体の事を指します。
(例:デト17-18形表記の場合はデト15-16とデト17-18の両編成を含む)

これより下は特記がない限り全事業用車共通で解説します。

外観
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見た目は京急700形に近いです。

車体は、黄色い車体に赤い帯が引かれた塗装が施されています。荷台は灰色に塗装
されています。
デト11-12は片開きの扉がありますが手動となっています。

改造工事を行った後のデトは乗務員室助手席側にオレンジLED式運行番号表示器が
設置されました。また、前照灯が丸型から四角型に変更されました。

内装
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非冷房でしたが、デトは改造工事を行い冷房化しました。扇風機が設置されています。
座席はクト1形以外の各車両に6人分設置されています。

なお、クト1形は改造はされずに2011年3月に全て廃車されたため、冷房などの設置は
行われていません。

制御装置
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制御装置には東洋製の抵抗制御が採用されていましたが、2010年よりデトの界磁
チョッパ化が行われ、現在は全てのデトが元1500形のチョッパを使用しています。
クトは付随車のため制御装置は装備していません。

デト改造
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2010年より、デトの改造工事が行われ、2011年中に全てのデトが改造工事を終えました。
主な改造内容は、制御装置の界磁チョッパ化・運転台が800形タイプに変更・運行番号
表示器設置・シングルアームパンタグラフ化・前照灯の800形同様の角型化・冷暖房の
設置です。

改造は、デト17-18→デト11-12→デト15-16の順で行われました。

現在の運用(クトは末期の状況)
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デト11-12は従来通り、定期デトで運行しています。上記運行範囲はこの編成のみです。

デト15-16は救援機材を載せ、久里浜に配置されています。

デト17-18は救援機材を載せ、新町に配置されています。

クト2は京急1000形1351編成と連結し久里浜に配置されていました。
2010年度末に同編成とともにクト2も廃車になりました。

クト1は新町に配置されていました。京急1000形1305編成と同時に廃回されました。

救援車のデト17-18形は試運転や検査回送、また事故がない限り運転しません。

2013年以降、旅客車と連結して回送されることが稀にあります。

デト改造が開始される前の運用
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デト11-12は毎週月曜日と木曜日に神奈川新町〜金沢文庫〜久里浜間を車両部品等
運搬のために走行しています。新町検車区に所属しています。

デト15-16は定期運用はなく、金沢検車区に留置されています。なお、デト11-12形が
検査等の理由で走行できない場合や荷物が多い場合は前者の場合は単独で、後者の
場合は連結して走行します。金沢検車区に所属していました。

デト17-18は救援車のため、試運転や何らかの事故がない限り走行しません。
車両管理区に所属していました。

クト1、クト2は救援車のため、試運転や何らかの事故がない限り走行しません。
ただし、毎年10月に行われる脱線事故復旧訓練の時にデトに連結して運転されました。


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